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第四話|暮らしの中で使うということ④

※善光寺焼を探していた頃の話です。

豊野で出会った器たち。

持ち帰ってから、
しばらく眺めていた。

お土産にいただいた、
赤羽焼の手あぶり。

赤羽焼については、
これから少しずつ調べてみようと思っている。

まだ知らないことの方が、多い。

正直、
使う場所が思い浮かばなかった。

どこで使うんだろう、と考えて——
ふと、笑ってしまった。

今の暮らしには、
置く場所がない。

それでも、
手放そうとは思わなかった。

しばらくして、
ひとつ思いついた。

蚊取り線香の受けに、使っている。

赤羽焼の手あぶり。
本来の役目を離れて、今は別の役割を持っている。

本来の使い方ではないのかもしれない。

それでも、
今の暮らしの中で、
ちゃんと役に立っている。

善光寺焼の器も、
同じように使っている。

善光寺焼の器を、日常の中で使う。

特別なものとして飾るのではなく、
日常の中で使う。

それは、
少しだけ気を使う時間でもあり、
少しだけ豊かになる時間でもあった。

寺本さんの言葉を、
思い出す。

暮らしの中に、
自然とあるもの。

それが、
本来の姿なのかもしれない。

今の暮らしに合わせて、
使い方を考えてみる。

使い方を考えた瞬間、
暮らしより先に、妄想が走り出す。

そのズレが、
可笑しくて、たまらなかった。

第3話|豊野で出会ったもの

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