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田舎では、選挙も“空気”で決まる

暮らし

見渡す限り、山々。

言いたいことは、山々ある。

でも、それをそのまま口にできない場所で、
もうひとつ気をつけなければいけない話がある。

選挙だ。

この場所での暮らしそのものについては、
田舎で暮らすということは、“空気”と戦うことだった
にも書いている。

街にいた頃、
選挙の話なんて、ほとんどしなかった。

誰に入れるかも自由。
入れるかどうかすら自由。

話題に出すこと自体、少なかった。

でも、ここでは違う。

「今回、誰に入れる?」

それが、普通に飛んでくる。

軽い会話のようでいて、
軽く返していい話ではない。

名前を出せば、
それはそのまま“立場”になる。

曖昧に返せば、
“はっきりしない人”になる。

黙れば、
“何を考えてるか分からない人”になる。

誰に入れるかは、自由のはずだ。

でも実際は、
自由なままではいられない空気がある。

「あの人に入れておいてくれ」

そんな言葉も、
冗談みたいに流れてくる。

でも、それをどう受け取るかは、
こっち次第じゃない。

もう、空気の中で決まっている。

断ること自体が、
ひとつの意思表示になる。

乗ることも、
また同じだ。

どちらにしても、
何かしらの“色”がつく。

街では、
すれ違うだけの関係がほとんどだった。

だから、
意見が違っても、関係は変わらない。

でもここでは、
人と人の距離が近い。

だからこそ、
小さな違いが、そのまま関係に影響する。

正しさの話じゃない。

ルールの話でもない。

ただ、そういう場所だというだけだ。

それでも、選ぶのは自分だ。

誰に入れるかも、
どう関わるかも、

他人に委ねることはできない。

空気に従うのか。
空気を読むのか。
それとも、距離を取るのか。

正解はない。

これは、あの時の選挙の話じゃない。

どこの誰の話でもない。

ただ、
こういう場所で生きている人間が、
何を感じ、どう選ぶかという話だ。

最後に決めるのは、
空気でも、周りでもない。

自分だ。

誰にも預けない。
流されない。

その選択も、その責任も、
この先の人生も、

全部、自分で背負っていく。

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