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古物商許可申請の流れ|実費19,600円・約2か月、自分で申請して分かったこと

長野県公安委員会から交付された古物商許可証 古物商

古物商の許可を取ろうと思ったとき、
最初に聞こえてきたのは、

「大変だよ」

「時間かかるよ」

「金かかるよ」

そんな話ばかりだった。

知り合いづてに聞いた話では、

「10万円くらいで全部やる」

という話もあった。

別に聞いたところでは、
8万円を超えるくらい。

インターネットで調べたときも、
自分が見た範囲では5万円、6万円くらい。

一番安く見たものでも、
確か4万8千円くらいだったように記憶している。

もちろん、
これは自分が当時聞いたり、
調べたりした範囲の話だ。

頼む相手も違えば、
どこまでやってくれるのかも違う。

必要書類の取得費用まで入っているのか、
別料金なのかも違う。

だから、

「古物商申請を頼めば○万円かかる」

という相場の話をしたいわけではない。

ただ当時の自分は、

本当に、
そんなにかかるものなのか。

そう思っていた。

─────

結果から書く。

自分の場合、
古物商許可を取るまでに実際にかかったのは、

19,600円だった。

申請手数料 19,000円
住民票 300円
身分証明書 300円

合計、

19,600円。

細かな交通費などは別として、
自分が許可申請のために実際に支払った主な実費はこれだった。

最初に須坂警察署へ行ったのは、
2026年4月10日。

古物商許可証を受け取ったのは、
6月16日。

約2か月だった。

周りからは、

半年くらいかかるんじゃないか。

そんな話も聞いていた。

だから最後に許可証を受け取ったときは、

「あれ?」

という感じもあった。

思っていたより、
ずっとあっけなかった。

でも、
そこへたどり着くまでには、
いろいろあった。

まず、自分の環境を知る

今の自分が、
4月10日の自分に一つだけ言えるなら、

これだと思う。

まず、自分の環境を知れ。

そもそも、
自分に古物商許可が必要なのか。

何を売りたいのか。

どこで売りたいのか。

自分は許可を受ける条件を満たしているのか。

会社員なら、
勤務先で副業がどう扱われているのか。

申請するための時間が取れるのか。

費用はいくらまで出せるのか。

人の話を聞く前に、
まず自分がどういう立場にいるのか。

そこを知った方がいいと思う。

自分の場合、
子どもが大きくなるにつれて、
使わなくなる服や物が増えてきた。

小さかった頃に着ていた服。

もう着られない。

でも、

「あの頃は可愛かったな」

と思う服もある。

リサイクルショップへ持っていけば、
まとめて二束三文になるものもある。

だったら、

これを欲しい人がいるなら、
自分で売れないだろうか。

そんなことを考えた。

急いで処分する必要もない。

フリーマーケットなんかに出ながら、
家族で一日遊ぶような感じでやれたら面白い。

そんなところから始まった。

それとは別に、
昔から古い器や古道具も好きだった。

1975年に生まれて、
50年も生きてくると、

「ああ、こんなのあったな」

というものが増えてくる。

1990年代。

2000年代。

流行ったもの。

消えていったもの。

今見ると妙に懐かしいもの。

そういうものを、
もう一度誰かの手へ渡すのも面白いと思った。

ただそこで気になった。

自分がこれからやろうとしていることは、

古物商許可が必要なのか。

それとも必要ないのか。

そこを曖昧なまま始めるのは嫌だった。

古物は13品目に分かれている

調べてみると、
古物は13品目に分類されていた。

美術品類。

衣類。

時計・宝飾品類。

自動車。

自動二輪車及び原動機付自転車。

自転車類。

写真機類。

事務機器類。

機械工具類。

道具類。

皮革・ゴム製品類。

書籍。

金券類。

自分が何を扱いたいのかによって、
申請するときに考えることも変わってくる。

自分の場合は、

美術品。

衣類。

書籍。

そういったものを考えた。

まず、

自分がやろうとしていることは、
どこに当てはまるのか。

そこから調べた。

怖さと興味が入り混じっていた

古物商許可を取ろうと思った理由には、
興味もあった。

やってみたい。

自分で売ってみたい。

それは確かにあった。

でも同じくらい、

怖さもあった。

許可が必要な古物営業を、
無許可でやってしまえば罰則がある。

現在の古物営業法では、
無許可で対象となる営業をした場合、
3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が定められている。

そんなものを調べてしまえば、

「じゃあ、自分がやろうとしていることは大丈夫なのか?」

と余計に気になる。

知らなかったでは済まない。

だから、

「これくらいなら大丈夫だろう」

と、
自分だけの解釈で始めるのは嫌だった。

それに自分は、

出所の分からないものを、
分からないまま売りたくなかった。

変に疑われるくらいなら、

きちんと許可を取って、
堂々とやりたい。

結局のところ、

信用の問題だったんだと思う。

会社員なら、会社との関係も確認した方がいい

自分の場合、
もう一つ引っかかったのが、

会社との関係だった。

古物商許可を取得すること自体について確認すると、

取得そのものには問題ない。

一方で、

本業以外で収入を得ることについては、
副業として扱われる。

そんな回答だった。

自分には、
どうにも腑に落ちない部分もあった。

今は、
使わなくなった物を

リサイクルショップへ
持っていくことも珍しくない。

フリマアプリもある。

SNSだって、
使い方によっては収益につながる。

そんな時代に、

どこからどこまでが副業なのか。

自分には分かりづらかった。

ただ、

古物商許可を取得できるかどうかと、
勤務先が副業をどう扱うかは別の話だ。

会社員なら、
ここも先に調べておいた方がいいと思う。

これも結局、

自分の環境を知る。

そこへ戻ってくる。

4月10日、雨の須坂警察署へ

2026年4月10日。

雨だった。

初めて、
須坂警察署へ行った。

警察署というだけで、
少し身構えた。

中へ入る。

廊下を歩く。

「刑事課」の文字。

その奥に、

生活安全課。

須坂警察署の廊下 刑事課と生活安全課の前
2026年4月10日、須坂警察署2階。刑事課の先、廊下の奥にある生活安全課へ。

今回の目的は、

古物商の申請書類をもらうこと。

ただそれだけだった。

でも、
初めて入る場所だから緊張する。

そこで受け取ったのが、

8枚の申請書類だった。

古物商許可申請でもらった8枚の申請書類
2026年4月10日、須坂警察署で受け取った古物商許可申請の書類8枚。

家へ持ち帰って広げてみると、

思っていたより、
紙そのものは少なかった。

ところが、

書き始めてみると、
手が止まる。

▶ 雨の警察署で、静かに踏み出した一歩

個人で申請するときに必要になる主な書類

自分が申請したとき、
申請書以外にも必要になったものがある。

本籍が記載された住民票の写し。

市区町村長が発行する身分証明書。

誓約書。

最近5年間の略歴書。

などだ。

ホームページを利用して古物取引をする場合には、
URLの使用権限を示す資料も必要になる。

ここで自分が一度勘違いしたのが、

「身分証明書」

だった。

免許証とか、
マイナンバーカードのことだと思っていた。

違った。

役場で発行してもらう、

市区町村長発行の身分証明書だった。

知らなければ、
分からない。

だったら、

聞くしかない。

一番手が止まった略歴書

申請書類の中で、
特に手が止まったのが、

略歴書だった。

最近5年間の経歴を書く。

言葉にすれば、
それだけだ。

でも、

自分の人生を紙の上に時系列で並べようとすると、

「あれ?」

となる。

自分は、
きれいに一直線で生きてきたわけじゃない。

遠回りもした。

職場も変わった。

それでも、

分かる範囲で正直に書くしかない。

無理に良く見せるより、
そのまま書いた方がいいと思った。

▶ 古物商の申請書を書いてみた|実際にもらった書類と迷ったポイント

▶ 古物商の申請書の書き方|実際に書いて迷ったポイント

自分でやってみて、料金の意味も少し分かった

申請を始める前、
人に頼んだ場合の金額をいくつか聞いたり、調べたりした。

それに対して、

自分で申請して、
実際にかかった主な実費は、

19,600円。

最初は、

「ずいぶん違うな」

と思った。

なんというか、

通販で安い値段を見せられて、

「なお、手数料・諸経費は別途お客様負担です」

みたいなものをずっと想像していた感じだった。

でも、

実際に自分で一通りやってみると、
少し見え方が変わった。

住民票を取る。

身分証明書を取る。

申請書を確認する。

間違いがないか見る。

足りないものがあれば、
もう一度確認する。

本人の代わりに動くなら、
書類の受け渡しもある。

郵送するなら、
郵送の手配もある。

依頼者とのやり取りもある。

警察との確認もある。

今回、

自分で最初から最後までやったから、

「ああ、そりゃ人に頼めば金もかかるよな」

というのも少し分かった。

自分が住民票を300円で取って、
そのまま自分で警察へ持っていけば、

300円だ。

でも、

第三者にお願いして、

書類を渡して、

確認して、

連絡して、

郵送して、

また別の手続きをしてもらう。

そうなれば、

その一つ一つに、
人の時間が使われる。

手間がかかる。

責任もある。

それなら、
手数料が乗るのも当然だと思った。

最初は、

「なんでこんなに高いんだ」

と思っていた。

でも、
流れを知ってみると、

「ああ、ここにも仕事があるのか」

「ここにも手間があるのか」

と分かる。

物だけじゃない。

時間も。

手間も。

知識も。

確認することも。

全部、

仕事になる。

だから、

専門家に頼むことが悪いわけじゃない。

自分でやれば、
費用を抑えられる部分がある。

その代わり、

自分の時間と手間を使う。

誰かに頼めば、

その時間と手間を、
お金で買う。

今回、
自分でやってみたからこそ、

その違いも少し分かった。

4月15日、申請は一発では終わらなかった

4月15日。

書類を持って、

再び須坂警察署へ行った。

今度こそ提出する。

そう思っていた。

ところが、

住所の書き方。

身分証明書。

古物の取り扱い区分。

ホームページのURL。

いろいろ確認が入った。

そして、

一度戻ることになった。

結果、

警察署を2往復。

最後には、

19,000円分の証紙を貼って、
申請書を提出した。

ようやく終わった。

そう思って、
警察署から車を出した。

すると、

電話が鳴った。

警察署からだった。

「申し訳ありません。
もう一度戻っていただけますか」

また戻った。

今思えば、

それも含めて、
一つずつ覚えていった。

▶ 古物商の申請を提出した日|2往復した実体験と注意点

「自分一人で取った」わけではない

ここは、
ちゃんと書いておきたい。

自分一人で全部調べて、

自分だけの力で許可を取ったわけじゃない。

分からないから、

警察署の窓口で何度も聞いた。

そして、

須坂警察署の生活安全課で対応してくださった方たちには、
本当に助けてもらった。

最初に行ったときの警察署は、

薄暗い。

静か。

古びたパイプ椅子。

そんなイメージもあって、

正直、
少し冷たい場所のように感じていた。

ところが、

そこで対応してくださった人たちは、
そのイメージとは違った。

親切だった。

丁寧だった。

分からないことを聞けば、
確認しながら教えてくれた。

一回や二回ではない。

何度か通った。

そのうち、
こちらの顔も覚えてもらったんだと思う。

「ああ、どうもどうも。できた?」

そんなふうに声をかけてもらったこともあった。

最初は緊張して入った生活安全課が、

最後には、

顔を見れば言葉を交わせる場所になっていた。

それも、

何度か自分で足を運んだから味わえたことだと思う。

一つずつクリアしていくのが面白かった

書類を書く。

分からない。

聞く。

直す。

また持っていく。

一つ通る。

また次へ進む。

手数料を払う。

申請を出す。

審査に入る。

許可が下りる。

許可証を受け取る。

一つ進むたびに、

「あ、ここまで来た」

という小さな嬉しさがあった。

正直、

面倒だったはずなのに、

途中から少し面白くなっていた。

人にすべて任せていたら、

結果だけを受け取っていたのかもしれない。

自分でやったから、

こういう仕組みなのか。

ここで確認するのか。

ここに金がかかるのか。

そんなことが一つずつ分かった。

約2か月後、許可証を受け取った

4月10日から始まって、

6月16日。

再び須坂警察署へ行った。

今度は、

書類をもらうためじゃない。

訂正するためでもない。

古物商許可証を受け取るためだった。

申請を始めてから、
約2か月。

もっと大げさな何かがあるのかと思っていた。

ところが、

最後は、

驚くほどあっけなかった。

説明を聞く。

許可証を受け取る。

終わり。

「やった!」

というより、

「やっと取れた」

だった。

▶ 古物商許可証を受け取った日|最後はあっけなかった

許可証を取っても、まだ全部終わりではなかった

古物商許可証を受け取った。

でも、

それで全部が終わりというわけではなかった。

自分の場合、

ホームページを使って販売するための手続きは、
申請時点では済ませていなかった。

許可証を受け取った日にも、

インターネットを利用して古物を販売する場合の手続きについて、
改めて説明を受けた。

必要になる書類も渡された。

長野県警察の案内では、ホームページを利用して古物取引をする場合、トップページのURLを届け出て、そのURLを使用する権限があることを示す資料を添付する。さらに、ホームページには氏名又は名称、許可した公安委員会の名称、許可証番号の表示も必要になる。

▶ 長野県警察|ホームページを利用した古物取引について

だから今でも、

「許可証を取ったから全部終了」

とは思っていない。

むしろ、

ここからだ。

自分で申請する人、人に頼む人

じゃあ、

みんな自分で申請した方がいいのか。

それも違うと思う。

自分でやってみてもいい人は、

ある程度、
時間に余裕を作れる人。

平日に窓口へ行く時間が取れる人。

仕組みそのものを知ってみたい人。

経験として、
自分でやってみたい人。

分からないところを聞きながら、

一つずつ進められる人。

そういう人なら、

自分でやってみるのも面白いと思う。

逆に、

仕事や事業で時間がない。

他にやらなければならないことが山ほどある。

手続きに使う時間を、
別の仕事へ使いたい。

費用を払ってでも、
誰かに任せた方が自分には合理的だ。

そういう人なら、

専門家へ頼む意味は十分あると思う。

自分でやる方が偉いわけじゃない。

人に頼むのが悪いわけでもない。

時間があるのか。

お金に余裕があるのか。

自分で経験してみたいのか。

その時間を別のことへ使いたいのか。

結局、

ここでも最初の話に戻る。

自分の環境を知る。

それだと思う。

許可は取った。でも、まだ何も始めていない

許可証を受け取った今、

商売としては、
まだ何も始めていない。

本当は、

いろいろ考えている。

妻も、
飲食に関する資格を持っている。

いつか、

小さな店でもできたらいい。

食べたり。

飲んだり。

その傍らに、

古い器や道具が並んでいる。

急いで売るんじゃなく、

のんびりやれる店。

そんな場所ができたら面白い。

でも、

店をやるには金もいる。

場所もいる。

どこでやるのか。

どんな雰囲気にするのか。

まだ何も決まっていない。

もっと身近なところなら、

フリーマーケットにも出てみたい。

子どもたちもまだ小さい。

弁当でも持って。

売るだけが目的じゃなく、

遊びながら。

何かを見つけながら。

一日楽しみながら。

そんなことをやれたらいいと思っていた。

でも、

それもまだできていない。

体の調子もよくない。

仕事にも行けていない。

収入のこともある。

何か始めようと思っても、

今は簡単には動けない。

正直、

悲しい。

それでも、

許可証は手元にある。

だから今は、

「取ったところまで」

を記録として残しておこうと思う。

人の話だけで決めない

許可を取る前、

自分は周りから、
いろいろな話を聞いた。

難しい。

大変だ。

時間がかかる。

金がかかる。

でも、

その人にとって大変だったことが、

自分にも同じように大変とは限らない。

自分にとって難しいことが、

誰かにとっては簡単かもしれない。

逆もある。

結局、

人の話を聞いているだけでは、

自分にとって難しいかどうかまでは分からない。

やってみなければ分からない。

ただ、

何も知らないまま突っ込め、

という話でもない。

分からなければ、

聞けばいい。

最後に。まず「本物」に聞いてみる

もし今、

「古物商許可を取ってみたい」

「でも難しそうだ」

「自分にできるかな」

そう思っている人がいるなら、

自分ならこう言う。

難しいかどうかなんて、

書類も見ないうちから考えても分からない。

まず一回、

聞いてみればいい。

人づての話だけじゃなく、

実際に手続きをする場所へ。

自分の場合は、

管轄の須坂警察署だった。

「古物商の許可を取りたいんですが」

そう言えば、

担当のところにつないでもらえる。

書類も見せてもらえる。

資料ももらえる。

分からないことがあれば、

その場で聞けばいい。

それを見てから、

自分でやるのか。

人に頼むのか。

そもそも自分に許可が必要なのか。

考えればいい。

周りの、

「難しい」

「大変だ」

「金がかかる」

それだけで決めなくていい。

まず、

本物に聞いてみる。

それでも分からなかったら、

またそのとき考えればいい。

自分も、

雨の日の警察署から始まった。

8枚の紙を持って帰って。

書いて。

迷って。

戻って。

聞いて。

直して。

また持っていった。

そして約2か月後、

その紙は、

一冊の古物商許可証になった。

結局、

やってみなければ分からなかった。

そして、

やってみたから分かった。

─────

※この記事は、
2026年に長野県で個人として

古物商許可申請を行った
自分自身の体験をもとに書いています。

必要書類、手数料、届出方法
などは変更される場合があります。

実際に申請する際は、
最新の警察・公安委員会の案内と、

管轄警察署で確認してください。

▶ 長野県警察|古物営業許可申請の手続

ここまで読んでいただき、
ありがとうございました。

古物商を始めようと思った、
雨の日の警察署から約2か月。

書いて。

迷って。

聞いて。

戻って。

自分でやったからこそ、
分かったことがありました。

これから先、

実際に何を始めるのか。

それもまた、

そのときの自分のまま、
記録していこうと思います。

もし気に入っていただけたら、
👣足あとを残していただけると励みになります。

─────

やってみながら、
少しずつ繋がっていった記録です。

▶ 古物商シリーズ

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